川がつくる地盤

弊社HPの業務内容(http://www.ysgiken.co.jp/improvement/)には
「弊社が行っている地盤改良は、軟弱地盤の上に住宅を建築する場合に、建物の安定性を確保して不同沈下を防ぐ目的で、地盤に人工的な改良を加えるものです。」とあります。

ではまず、この『軟弱地盤』というのは具体的にどのような土地を指すのか、その一例について考えていきたいと思います。

「(前略)川から遠い低地地盤では、(中略)軟弱な地盤であることが多い。」
『住宅をつくるための「住宅基礎の地盤」がわかる本』より

 

その要因を作るのは、大雨の時に川から氾濫した水の流れです。

図1

 

川から氾濫した水は、川に近いところほど流れが急で、遠くに行くほどゆるやかになります。

粒が大きな小石や砂は重みがあるので川の近くにすぐ堆積してしまいますが、粒が小さな粘土やシルトはゆるやかな水流に乗ってより遠くまで運ばれた後に堆積します。

この粘土やシルトが堆積した土地が「後背湿地」と呼ばれる軟弱地盤ですが、水田などには適しています。

 

図2

川の近くの地盤

(図1は①の部分を示したものです)

これが、川から遠い低地地盤が軟弱な地盤であることが多い理由です。

 

引用・参考文献

直井正之著『住宅をつくるための「住宅基礎の地盤」がわかる本』 株式会社建築技術 2002年

 

 

関連記事

PAGE TOP